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9月の真宗カウンセリング月例会

 担当者が、身内のご不幸で、急遽、欠席となる。

 他の皆さんも都合が悪くて、ぼくと、代表のM先生、それに、元大学教授で理学博士の3名と寂しい。

 が、その分、内容は濃かった。

 ブライアン・ソーン著の『カール・ロジャーズ』を読んでいるが、先月から、ロジャーズへの批判に入った。

 ロロ・メイが提示した「悪の問題」。正確にいうと、悪と対決しないという問題。そこには、人間の本性に対する両者の見解の対立がある。メイは、悪は、人間性の基本的要素で、生得的なものであるととらえるのに対して、ロジャーズは、後天的なものであることが大前提である。つまり本来は、建設的なものであるが、それが、生育歴や環境要因、文化的要因などによって歪められ、損なわれた結果、邪悪な行動や破壊的態度が生まれるととられている。それで、促進的で、暖かな心理的環境が与えられ、それが伝わることで、必ず建設的な方向に向かうという人間観によっているカウンセリングだ。

 どちからが正しいのか。実際は人間の悪が、先天的か、後天的かなどを、科学的に解明することなどは不可能で、あとは、個人の信念に属する領域の問題である。

 それだけに、彼がブレることなく、潔いまでの頑固さで、その信念を貫いたことに、その尊さを感じた。実際、それによって、大きな成果を上げたことも事実である。しかしながら、悪と対決の問題は、けっこう鋭い避けられない指摘であろう。

 さらには、転移-逆転移の問題にも触れられていて、なかなか骨の折れるテーマが続いた。

  が、それだけに、我が身に引き寄せて、実際の場面での話題が膨らんだ。特に、大学相談室のベテランカウンセラーとして、長年、実践されてきたM先生の体験的な言葉を聞かせていただいただけのが有り難かった。

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