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修正会(1)~華光出仏~

 今年も、新年の初頭にあたり、一同で、『正信偈』「現世利益和讃」をお勤めさせていただくことからスタートした。

 法話の前半は掛軸の説明。江戸時代の浄土宗の高僧、徳本上人の「南無阿弥陀仏」の拓本のおいわれ(若い日、増井先生と伊藤先生が、和歌山のお寺で拓本されたもの)、もう一幅の善導大師のご旧跡である玄中寺で購入した雪景色の玄中寺の風景画について説明する。そして、いつも見慣れている扁額の「華光出仏」から、その意味をもう一度お話しした。『大経』上巻の最後にある極楽浄土の有様を「華光出仏」のご文として出されているが、そこから、親鸞様は次ぎの3首の和讃を造っておられる。

 一々のはなのなかよりは 三十六百千億の
 光明てらしてほがらかに いたらぬところはさらになし

 一々のはなのなかよりは  三十六百千億の
 仏身もひかりもひとしくて 相好金山のごとくなり

 相好ごとに百千の  ひかりを十方にはなちてぞ
 つねに妙法ときひろめ 衆生を仏道にいらしむる

   昨年12月の聖典講座が『口伝鈔』の開出三身章だった。平たくいうと、釈尊を始めすべての諸仏方は、みな阿弥陀様のお浄土から現われて、そしてその諸仏の国々で弥陀の本願を説くことを出世の本懐として、極楽浄土から現われてお出でになったというのである。だから、諸仏方からみれば、報身仏の形をとっているが阿弥陀如来こそが、すべて諸仏の本師本仏というのである。

 お浄土の美し蓮の華の、一つ一つの花びらから、六×六=三十六、それが百億千、つまり三十六百億千の光を放ち、またその一つ一つの光から三十六百億千の仏が現れ、またその御仏方がみ光を放ち、それぞれの国において、その国の衆生のために、阿弥陀様の本願の法、南無阿弥陀仏一つで仏と成ることがきでることをご説法されているのである。お釈迦様のその一仏だというのである。

 華から光が現われ、そしてその光から仏がでて、三世を貫き、十方に響きる無量寿・無量光の阿弥陀如来のご活躍が、このようにダイナミックに説かれているのである。南無阿弥陀仏

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