『口伝鈔』第七条「凡夫往生章」
『口伝鈔』第9回は、第七条「凡夫往生章」。「凡夫往生の事」、つまり「凡夫が浄土に往生することについて」と題された章である。例によって、大意をいただき、分科(5段)にわけてそれぞれの難しい語句を解説し、現代語訳をいただくという流れで進む。そして最後に問題点をいただくのだが、大切なテーマなので、ほぼこれだけで時間を費やしたが、少しだけ最後に分かちもあった。
「凡夫往生の事」と端的に標題されるように、浄土真宗は、阿弥陀如来のお働きで、凡夫が凡夫のまま浄土往生するみ教えである。それは善導大師の「凡夫入報」のお心であるが、多くは聖道門の常識に惑わされる。本願他力を疑うことは自力疑心の所為であり、善き師に出会わないからである。自身が煩悩具足だという自覚を失うことなく、「親鸞一人がためなり」と、凡夫の私こそが浄土の主とならせて頂くさくうのが、大意である。
それを、
一、標題 (凡夫往生の事)
二、凡夫往生について(おおよそ凡夫 ~ 凡夫と談ず)
三、聖道門の人の誤認(このこと性相 ~ ところなり)
四、凡夫の実相 (そのゆゑは、 ~ 必定なるべしとなり)
五、親鸞一人がためなり(かくこころえ~ としるべし)
一段目は標題だけなので、実質四段にわけて頂いたが、詳しくは講話CDを聞いてください。
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