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今日はご示談

 華光大会、寺院報恩講と続いたが、今日はご示談のお申し出がある。

 コロナの影響で、京都でのホテル療養を余儀なくされて、もう1日、京都で宿泊された。華光大会にかけてこられたが、凡夫の予定など、あっと言う間に壊れていくのだ。その意気込みは尊かったが、無理は禁物だという思いがする。強く迫って、感情的に動くだけでは、信心とは言えない。宿善の催しは自然の道理で開けるものである。といって、自分で「宿善のまかせだから」と、長綱を引いているのは恐ろしい自力である。焦りは禁物だが、悠長に構える時間はないのだ。

 結局、凡夫が急ぐのは何か確かのものを得たいのであって、結果ばかりを焦っていて、己も聞いていないし、仏様のご恩徳もどこかに追いやっている。そのところの自分を問題にする人は少ないのである。
 今回は、相手の方の居所をよく聞かせていただいた。その方が、ずっとぼくは有り難かった。

 そして阿弥陀様のお働き、「本願力廻向」のお心をお話申し上げた。ただ有り難いところをつかむのではなく、如来さまに名指しされている己を聞いていってもらいたのだ。それでとどめを撃たれるのが、仏法。

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