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飛鳥寺~大仏と入鹿の首塚~飛鳥巡り(8)

    蘇我馬子が発願し、推古天皇の時代に創建された日本最初のお寺だと言われる。発掘調査から、創建当時は壮大な伽藍(法隆寺の3倍!)もあったそうだが、度々の火災などで、室町期に荒れ果てていたものが、江戸時代に再建されたのもので、いま、安居院とも呼ばれて、田園の中に小さなお堂が並んでいる。

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   その中心に鎮座するのが、推古天皇の勅願により、止利仏師が造ったといわれる日本最古の仏像、飛鳥大仏だ。大仏は釈迦如来像である。やはり何度も火災で焼け落ちて、お姿せ痛々しくもある。飛鳥時代のものは、お顔の一部と右手の指の一部のみで、大半が後世に補修されたものだ。それでもご住職の説明では、創建当時の場所に鎮座しておられるというのである。聖徳太子もこの場所で拝まれたのであろう。
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 また ご本尊の写真撮影がOKなお寺は稀で、しかもわざわざご住職が説明くださったのは、有り難かった。他に、聖徳太子の孝養像(室町時代)や、阿弥陀如来坐像は藤原時代のものだという。

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 お寺をぬけて数百メートル行くと、田園の中に五輪塔がある。蘇我入鹿の首塚だという。

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   聖徳太子一族(山背大兄王)を滅ぼし、その後、中大兄皇子(後の天智天皇)に殺害された、大化の改新の始まりである。飛鳥寺の境内こそ、蹴鞠の会で、中臣鎌足(後の藤原鎌足)と中大兄皇子が蘇我氏討伐を図ったあまりにも有名のな故事の舞台だ。まさに古代史のロマン。今は長閑で静かな風景に、往時の面影はないが、そこがまたしんみりとさせられる。 

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