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アップリンク京都~『名も無き日』~『いとみち』

 ぼくが見に行く映画の半数以上は、京都シネマで上映されているものだ。残り半分は、京都みなみ会館と、2つあるイオンシネマ そしてMOVIX京都で分けあい、たまに二条TOHOシネマズに行くこともある。ここまではみんな会員になっていて、割引と特典がある。小学校の隣に立つTジョイは徒歩でも行けるのだが、割引や会員制度がないので滅多にいかない。

 ほかに京都市内の映画館は2つのミニシアターがある。
 一つが「出町座」。名前のとおり出町柳にあるで遠くてご縁がない。
 もう一つが、新風館内の「アップリング京都」で、一番新しい映画館だ。京都シネマより地下鉄一駅分だけ遠いが、MOVIX京都よりは若干近く、自転車で行ける。やはり3スクリーンあって、上映数も多い。今でも年間200本以上見ているのに、この映画館を守備範囲に入れると、ますます訳がわからなってしまいうそうで、これまで避けてきたのだ。

 が、その禁を破る日がきた。イオンシネマで上映されていたのを見逃した『名も無き日』を観に行った。

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 リニュール前には利用していた新風館だが、ずいぶん久しぶり。映画館は、商業施設やホテル、そして地下鉄とも直結していた。駐輪場もあって、アクセスもいい。そして、座席がゆったりして映画が見やすいのがいい。ネット予約の段階で、座席の高低についても説明があるのは驚いた。小さなシアターだったが、隣とも離れ見下ろせる席を予約したが、とても見やすかった。同じミニシアターでも、京都みなみ会館せ新しくて、座席もすり鉢になっていて見やすいのだが、座席のサイズ、前後の間隔が狭くて窮屈。京都シネマは座席はゆったりしているが、後方以外はほぼフラット構造で、うまく座席を選ばないと、前席の方の頭で画面がとても見づらい。メーンシアターなので、どのスクリーンならどの座席を選べばいいかが分かっているので、見づらいというのは映画館としては致命的な欠点だと思っている。その点、ここは座りやすく、かつ見やすさかった。プログラムも、大手シネコンの2番目もあったが、なかなかいいプログラムを組んでいた。
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 『名も無き日』は、名古屋市熱田区を舞台に、永瀬正敏を主演に、弟、オダギリジョーの孤独死という不可解な現実に向き合い、また親友の死から停まったままの時間を送る今井美樹などが、予期せぬ別れ、死んでいくものの理解しがたい苦しみと、残されたものが抱える不条理などの現実に向き合っていくというもの。個々の背景が分かりづらく、すぐには共感しずらかったが、そこも含めて媚びない、骨太の映画の印象を受けた。生きていく中で、一人一人が抱えているさまざまなものは、まさに業であって深いということかなーと。

 ランチした後に、京都シネマでもう1本、青森を舞台にした青春映画『いとみち』。津軽三味線の名手を祖母に仕込まれた女子高生が、津軽のメイド喫茶でバイトしながら、自分を見つけていくという青春映画。津軽弁なので、彼女のセリフの半分くらいは分かりづらいのだか、そのことも十分折り込まれた造りになっていて、好感が持てた。

 

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