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長谷寺での衝撃

 朝は土砂降りの雨。五月晴れの季節のはずだが、今年はすでに梅雨入れをしている。史上もっとも早く、平年よりも3週間も早まっている。温暖化の影響なのか、桜といい、梅雨といい、異常気象が常態化しているようだ。

 雨は昼前にはあがった。ここまできたので、近くの室生寺に足を延ばすことにした。が、連れ合いは喪服で、足元が悪い。昼食を食べる場所も閉まっていたので、女高野といわれる室生寺を散策するには条件が悪すぎて、別の機会に譲るとした。道の駅で昼食を済ませて、長谷寺を目指すことにした。

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  観音様の霊場として、また「花の御寺」と呼ばれて、中でも牡丹や石楠花で有名だ。
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  ぼくはこのお寺で忘れならないことがある。
 昭和40年代、まだ小学校にあがるかどうかころだと思うのだが、家族でお参りにきたことがある。その時、門前に、白裝束の数名の男たちがいた。手や足がなかったり、黒眼鏡をかけてアコーディオンやハーモニカの演奏をしながら、物乞いをしていたのである。異様な雰囲気が漂っていた。戦争で負傷した傷痍軍人だというのである。もう50年以上前のことなのに、その異様な光景を覚えている。幼心に何か見てはいけないものに触れた気がしたのだ。同時に哀れに思ったことを父に話すと、父の一言に、さらに衝撃を受けることになるのだ。

 長谷寺のことは覚えていないが、ここで傷痍軍人の物乞いを見たことがこのお寺を印象つけたのである。

 それ以来に訪問なので、50年以上ぶりだ。

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 天武天皇の勅願によるお寺なので、歴史ある古刹である。しかし建物の多くは、近代(明治以降)のものも多く戦後の造営(五重塔)のものもある。

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 仁王門を抜けて↓

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 登廊(のぼりろう)を進んで、本堂へ。この登廊が優雅いい。↓

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 本堂は江戸期に再建されたものだが、14、5年前に国宝に指定された。長谷の舞台として有名で、中には内舞台もある。「大悲閣」とある。↓

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 そのご本尊が有名な、十一面観音菩薩立像で、10メートル以上の迫力がある。↓ 脇士は、難陀龍王と雨宝童子。

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 本長谷寺や五重塔を経由するコースをゆっりく歩いて巡った。↓

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 今回は、なにも衝撃をうけませんでした。

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