顛倒
昨年は、たいへんご縁の深かった同人のご往生が相次いだ。今年に入っても、先輩同人の厳しい無常のご催促が続いている。
死苦だけではない。ポリープ除去のために入院するとか、ガンの闘病に入るとか、とにかく病苦の報告も多い。それも近しい同輩となると人事のようには思えないのだ。病苦や老苦がヒシヒシと身近に迫ってきているのである。
中でも、週始め知らせには驚いた。お世話になってる同人が、脳出血で緊急搬送されたという。しかも、意識不明の危篤状態で、今夜が峠という連絡。1週間前には、会館で、講習会や修繕募金の記念品ことなどの相談したばかりで、その後もメールや電話でやりとりをしていたのだ。
幸い危機は脱して、今は落ち着いた状態になったと聞いて、安堵はした。今後の回復や容態が気がかりで、元気なお姿でお会いしたいと思っている。
それにして、「無常、無常」と聞いていても、実際は何も分かってはいない。身近の方の突然の病や死を前にすると、「うかうかできない」と一瞬は思う。しかし、それは、「もう若くないなー。無理せず健康に留意しなければ…」と、自身の健康や今生事に収まり、決して、仏法聴聞、後生の一大事への驚きではない。無常を無常と聞いても、「常」であろうとする。ほんとうに顛倒しているのである。南無阿弥陀仏
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