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1月の『善き知識を求めて』

 1月の「仏書に親しむ会」は、『善き知識を求めて』を読む。中盤に差しかかっている。今年の寒さは厳しい。特に、換気のために窓を定期的に開けるのため、夜の冷気が入ってくる中での法座だ。
「他力金剛心に徹す」、「不思議な霊感」の二節を読む。「他力金剛心に徹す」は、『仏敵』の詳細な部分を端的に述べておられる。

グズグズしている伊藤青年を前に、やえ様が

「あなたは、つまりませんぜ、つまりませんぜ、つまりませんぜ」

と泣かんばかりに、やさしくだが厳しく畳かけ、投げかけられていくのである。

 そして正信偈を勤行、「帰命…」と始まった時に、「本願のおめあての機が知れた」のである。

 そして、その前後の不思議な出来事を振り返られるのが、次ぎの「不思議な霊感」である。

が、そこで「めでたし,めでたし」とならないところが、『仏敵』の続編ともいうべき「善き知識の求めて」の真骨頂である。

 しかし、今日の現状は、「楽になった」とか「力みがなくなった」とか「暖かい」といった感覚、もしくは心理面の変化のレベルをつかまえて、留まっている方が多いのではないか。ほんとうはこれから先の「信後の悩み」の節からが本番であり、またここからがご聴聞の面白いところなである。心境の変化など大切にしていても、また変化していくのである。南無阿弥陀仏

 来月以降が楽しみである。

 

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