飛騨の旅(3)安国寺~千光寺
三ケ寺の本堂が閉まっていたので早めに切り上げて、国府町の安国寺へ向う。経蔵は、飛騨地方にある唯一の国宝建造物でも、回転式の経蔵もみたかった。一切経がおめさられていのるである。ところが、せっかく訪れたのにコロナのために拝観停止中との張り紙。HPにはそんな情報はなかったが、ここも境内内だけの拝観となって、残念。国宝の経蔵の外観は拝観できたが、楽しみは次回へ。
再び、法座会場のF家前を通って、千光寺へ。真言宗の名刹だが円空仏で有名だ。丹生川町なので少し山間に入っていく。用心して厚着をしてきたが、それでもかなり寒く、雨も降って不自由だ。でも、ここまで来たのだからと登っていく。ところが円空仏寺宝館は「土曜・日曜・祝日のみ開館」の張り紙。ああ、残念。せめて本堂だけでもお参りすると、ここは拝観を行っていた。先客が一名が帰られるところで、誰も参拝者はいない。それでも、「これから宝物館も開館します」とお返事。ご住職は著書も多く有名の方で、瞑想や入門のワークを手がけておられる。昨晩も、その半生をFさんから教えてもらっていたばかりだ。
本堂をお参りした後に、寺物館へ。円空仏は、下呂の宝物館でかなりの数を拝ませていただいたが、ここは数は多くないが、粗削りな三十三観音、両面宿儺(りょうめん・すくな)像は、円空の代表作。宿儺は、飛騨の豪族で、伝説ではこの千光寺の開基といわれる人物だが、日本書紀では、顔が二つに、手足が各四本ずつ怪物、逆賊として大和朝廷に成敗されたとある。もちろん、あくまでも中央の勝者の史観であって、実際は、飛騨や美濃では「スクナ様」と崇拝されている。この宿儺像も、柔らかい愛嬌のある表情で、怪物には見えない。合せて、円空の画像や書なども展示されていた。
寺宝館をわざわざ開けていただいたと恐縮していると、なんのことはない。入館とほぼ同時に団体の来客。バス3台での小学生が、ガヤガヤと入ってきて、とても賑やかになる。久しぶりに密な空間を味わわせてもらえたが、同時に宝物の説明を聞かせてもらえた。岐阜市内の小学校の修学旅行で、コロナの影響で県内をめぐる旅行に縮小されたという。次ぎに訪れた高山の古い町並みでの買い物中にも遭遇。グループでの自由行動で、一層、楽しそうな歓声を上げていた。どこにいっても友達と一緒なら楽しいのだろう。これも今年ならでは風景。
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