残念
毎年、聞法旅行で世話になっている旅行会社の担当者が来館された。9月に予定していた旅行は、永代経が延期となって、6月の時点で中止となっていた。また来年のこともまだメドが立たない。それでもお出でになるといことは、電話の様子で何となく察しがついた。今年は、新型コロナの影響でお寺の団体旅行がすべてなくなり、今後の回復のメドも望めないので、10月一杯で会社を休業(実質的な廃業)が決まったと言う報告だった。
残年だ!
旅行社とも、彼とも22年前からのおつきあいになる。最初は、関東の親鸞聖人の御旧跡巡拝だった。台風の大雨の中で、迷いに迷いながら、決行された。今なら間違いなく中止になっているだろう。その当時はまたいわれなかったが、いわゆる「線上降水帯」が発生して那珂川が氾濫寸前だったのだ。参加者の中にはキャンセルをされた方もあったが、それでも50名近い参加者があり、大雨のなかで御旧跡巡拝をした。稲田の草庵で、ぼくの法話中にかなり大きな地震があったことも、鮮明に覚えている。
その時は、彼はまだ入社直後だったのか、社長さんも一緒に添乗された。そして、法話だけでなく分級座談会があったり、単なるカラオケ大会ではない宴会の楽しさなど、華光の聞法旅行のあり方にたいへん感心されて、「いろいろお寺の添乗をしていますが、これかほんとうの聞法旅行だと思います」と話してくださったことをよく覚えいてる。
それまではお願いしていた個人の旅行社が病気で倒れられ、いろいろな会社を模索している中で、試しにお願いすることなったのだ。そして、誠実な対応に、それ以降も長いおつきあいか続いた。国内の御旧跡が専門なので、海外は別の会社(ここももっとたいへんだろう)にお願いしている。関東以降、越後、北陸、三河、山陰、京都や奈良、滋賀などの親鸞聖人や蓮如上人の御旧跡に加えて、各地の法然聖人や妙好人のみ跡を慕った。また鹿児島の隠れ念仏や、華光の先生方のお寺や各支部(広島、高山、北陸)との交流法座も行った。他にも、和歌山と四国聖跡巡拝など、残念ながら中止となったプランもある。人数不足で北四国の旅行が中止になったので、一昨年の『仏敵』の旅が最後となってしまった。
華光会の聞法旅行もこれが転機になるだろう。コロナで来年も団体旅行は難しいだけでなく、大型バスで、相部屋での旅行の形式自体が、人集めに苦労しているのが現状なのである。
長い間のご尽力に御礼申すと共に、この時期の再出発はほんとうにたいへんでしょうが、今後のますます健闘を願っております。
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