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台風の中の大分法座

 秋の大分法座は、鬼門(注意=方位など問題にしない非真宗的表現をお詫びいたします。鬼は自分自身なのだけど、でもね、この表現が使いたいときある)だ。
 前回は、台風の真っ最中で、列車が止まって別府にもう1泊。その前には、熊本地震で一旦は開催を決めながら、2度目の大地震。さらに大分へも広がって列車が止まり、当日の早朝に中止となる。他にも、開催中に御嶽山が爆発してたくさんの犠牲者が出た。数少ない大分での開催なのに、地震、台風、そして噴火と重なってきたのだ。

 そして今回もまた台風だ。しかも、 記録的な大型で非常に強い台風が九州に接近中で、ニュースでは最大級の警告を煽っている。九州全土が暴風圏に覆われる大きさだという。当初の予報よりスビートが遅く、日曜日の夜から月曜日に九州最接近に予報が変更される。車中で、7日(月)終日、山陽新幹線の博多~広島間の計画運休が決定したとのアナウンス。つまり、日曜日に戻らないと火曜日まで足止めになる。しかも、福岡小倉から大分のソニック号(特急)の運転計画は、前夜、もしくは当日の朝にならないと分からないという。

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 コロナで少ないところに、台風でキャンセルする人もでる。それでも、法座を中止なる気配はまったくない。開催する方も開催する方なら、京都から行く者も行く者だ。GO TO トラベルの恩恵を受けて、JR代往復とホテル代も含めても、正規の交通費よりも1万円以上の割安となったのは、有り難い。まあ、行きよいよい、帰りはこわいであるが、この世ことはなんとかなるだろう。

 熊本、大分とキャセル者が出て、結局、大分組2名、福岡組4名の計6名が集った。これで充分である。若い求道者に焦点を当てた座談会が進む。

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 結局、日曜日は午後からの在来線の運休が決まって、法座も午前中で打ち切ることにした。1座少なくなったのだか、その分、小人数で、濃厚な法座になったのと思う。帰路も、求道者と隣合せて話を聞くことができた。初日の夜は懇親会。コロナと台風の中で、広いお店に客は他になく貸し切り。4月以降、法座の後に懇親会があるのは、九州法座だけ。法座に対する姿勢も含めていろいろと考えせられた。

 確かにリモートは便利だ。遠方者とも予期せぬ出会いもある。そのメリットは大いに活かしたい。
 しかしである。困難な中でも、覚悟を決めて脚を運び、顔を合せ、同じ空気の中で聞法する。それがマスク越しであっても、二次元のリモートでは絶対に得られない、覚悟と聴聞する喜びが、どこかから滲み出る気がするのだ。今は、事故がおこった時の責任問題で、非難や批判を畏れて、すべてが慎重に安全運転で進むことを善しとする風潮がある。確かに無謀なことは止めるべきだが、いつも石橋を叩いて渡るだけでは、大事をし損ずる気がしてならない。そんな晴れ晴れ心境にならせてもらった法座だった。

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