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願壽寺報恩講

「お前も早く信心をもらいや」

『仏敵』で、伊藤先生に初めて会ったおよしさんが仰ったお言葉を、4座ある法話のテーマにした。それぞれで、「二河白道のたとえ」「平生業成の人」「恩徳讃」そして「信心と念仏」というテーマでお取り次ぎして、最後は、法に出会うことは、死人(逆謗死骸)を報を奮い立たせる力があるのだと結んだ。 

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 このお寺は、毎月の定例も含めて皆勤賞の表彰式がある。1年間、休まなっかた皆勤、1度だけ欠席の精勤の方がかなりおられた。それだけ熱心にご聴聞されているのである。無仏・無仏法の世の中で、お寺のご縁をいただくことは尊い。仏法のお育てにおいては、お寺に親しんでもら、聴聞の場に座ってもらう、そして声に出してお念仏を申してもらう。それが家庭でも仏壇に手を合わせ、勤行するようになる。そんな積み重ねてのお育てを頂いたからこそである。その意味では、皆勤にお参りされるところまでのお育ては尊い。ならば、もう一歩踏み出してもらいたいと思う。

 まずは、ほんとうに真剣に、この法縁に臨んでおられるのかという態度である。
 そしてどんなに誠実に臨んでも、その聴聞の要をどこに置くているか。ただ、ただなんとなく漫然と聞くのでも、知識や修養のために聞くのでもない。我が身ひとりの信心というところに焦点が当たっているのか。または今生の生活ではなく、後生の一大事を心にかけているのか。なかなか自分事、ましてや自分の後生の一大事に心をかけ、信・未信を問うような法座にはお目にかかれない。

 寺院布教で、そんなところまで問うことは難しい。だからといって、お茶を濁したような話で終わるつもりもない。明かに、人生の後半期も残り時間の先は見えてきた。お伝えすることを躊躇しているようでは、何も伝わらないのである。今回も、そんな態度で臨ませていただいた。南無阿弥陀仏

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