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「仏書に親しむ会」~『仏敵』第二章~

 『仏敵』に入ってから、全員で声に出して読む形式から、一~二頁ずつ、順番に朗読してもらう形式に代えた。

 これがなかなかいい。黙読でも、自分で声を出すのでもない、他人の声をとおしながら、目で追っていく方法は、新鮮だ。お芳さんのセリフを、同じ年代の方が、感情を込めて読まれると、グーッと迫ってくる。今回は、深刻なガンを治療中の方が、乳ガンで苦しむお芳さんのところのセリフを読まれた。「一大事やぜ!一大事やぜ!」という叫びは、まるでお芳さんの直説法のような響きがした。

 そしてなによりも、この濃厚な内容である。伊藤先生とお芳さんが初めて出会う、この短いやりとりの中に、今、私たちが相続させてもらっている、華光の聴聞の原点が詰まっているのだ。ここにも、あちらにも、明言だらけ。「神様と、諸仏と阿弥陀様」の話題、火に触れたようにはっきりする一念のするどさ。さらに「捨てものと拾いもの」という廃立と、「三つの心」のご教示。「ここが分からぬと、百座、千座の聴聞も何の役にもたたぬ」との頂門の一針。すべての華光でご聴聞し、喜んでいると自称している人に向けた、するどい金言である。

 改めて輪読し、これまで気付かず見過ごしていた金言が、この短い箇所に散りばめられていることに震えた。皆さんも、ぜひ、この機会にご再読ください。

 なお、次回の「仏書に親しむ会」は、

 10月2日(水)夜18時50~21時
 第二章の残り(36~41頁)と、第三章にはいります。

 

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