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広島真宗カウンセリングWS(2)「ワークショップ」

 M先生より、ワークショップ=WSとは、「仕事場・作業場」の意味だが、カウンセリグでのWSとは、心を働かせる場だという聞いたことがある。

 セッシッンの度に、「いまの時間は、Aさんのワークでしたね」というシーンがよくある。確かに、Aさんの独壇場で、Aさんを中心にみんなが関わり、Aさんのワークだったようには見える。しかし、その場に共に一緒をいるものも、その過程を共にすごし、沈黙している人も含めて、実は、心の中では、激しくワークをしていたのではないか。事実、ぼくの中では「あーでもない、こーでもない」と動き続きけていた。それは肯定的なものもあったし、否定的なものも動いた。感情にしても、喜怒哀楽さまざまになものが複雑に流れては動いていた。その証拠に、もうその場面が終わっているのに、その場にいた人の心の中では、その時のワークを引きずっている。そして、後々になっても、その場面をふり返って、「ああだ、こうだ」と口に出していたのである。Aさんのワークだったのではない。実は、Aさんを手がかりにしながら、その場にいたみんなが、その内部において激しくワークをさせてもらっていたのではないか。さらに、もしも、その自らの内部で、今、沸き起こっている体験過程に触れながら、よりそこに近いところを、各自が言葉にし合うことができるならば、ほんとうの意味でのワークショップになっていくのだろう。

 そこが、まさしくカウンセリグワークショップの醍醐味なのである。

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