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盛況だったO家家庭法座

Img_2008  4月は、京都支部の家庭法座。家庭法座といっても、会場は華光会館だ。しかし、今年は修繕工事中で、会館を使用することができない。

 その時、名乗りを上げてくださったのが、Oさんである。かなり昔に、悟朗先生を招いた家庭法座があったそうだが、それから何十年もたっている。「手狭で、座談会ができないかも」と心配されていたが、Tさんが下見され、「大丈夫」とのお墨付きで、会場に決定。もしギュウギュウでも、距離が縮まる家庭法座のメリットもあるだろ。

Img_2030 近鉄東寺駅からも、また京都駅からも近く、東寺の東門につながる東寺道から路地に入ってすぐのところの京都の長屋。門構えに比べて、奥行きが広くなっている。二間を縦長に拡げて会場に、悟朗先生の若かりしころの六字名号が掲げられる。光っていました。

  お誘いの声かけも盛んで、同時に「Oさんのお家、どんな感じなのかな?」という興味半分の方も多く、通常の支部法座よりは5割増(?)のお参り。珍しい参加者もあって、うれしい意味でギュウギュウになって、会場は熱気に包ま れていた。入院中のMさんもご夫婦で参加。「当番の永代経のオープニングテーマ曲を作ってきたよ」と、ご夫婦で歌の披露される、サプライズも。ご夫婦の法味の語らいもよかった。何より、全体も活気があり、一言の法味を語るだけで時間がきてしまった。

 もともと亡くなったOさんとは、古い古いおつきあいだ。一時、華光会館のお手伝いもされていた。でも、病気になられて、肉体的も、精神的にも、かなりつらい時期が続いて、いまの皆さんとはご縁がほとんどない。しかし,ぽくは、子供の頃からすいぶん可愛がってもらった。中学生の時の着衣式で、子供用の五条をOさんのお母様が寄進くださった。45年も前の懐かしすぎる思い出だ。Oさんも、亡くなったご主人からの言葉を随想として、4月号の華光誌に掲載されている。ぜひご一読を。通り一遍の味わいでないところが、いいです。

 もの珍しさもあって、仕事を休んで参加されたという方もあったが、それはたぶん今回だけのこと。O家家庭法座が、2年、3年…と続くうちに、参加者は減っていくことだろう。それは仏法も今生腹での聴き方だからだ。大方の方は、「お金も大事、家族も大事、趣味も大事、そして仏法も大事」と、いろいろある「大事」の中の、ひとつぐらいで仏法を聞いてる。そこまで育つのも、たいへんなことではある。しかし、そこで止まっていけない。もろちん、「ひとつでも『仏法大事』の順位をあげていきましょう」という話でもない。

 いろいろある大切なものの中での「大事」でも、また大切なものと比較して一番の「大事」でもない。

 「後生の一大事」は、比較級ではなく、最上級なのだ。いくらこの世のこと、目の前のことが大事でも、すべて死と共に崩れさっていくのである。しかし、後生の一大事だけは、違う。そこからがほんとうになっていく、取り返しのつかない一大事が待っている。「そこに心をかけて聞けよ」というのが真宗の教えである。まあ、そんなこともお話申し上げた。南無阿弥陀仏

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