福井でのご縁
福井でご縁をいただいく。
いつもの平日ではなく、土曜日の開催となったので、参詣者が多かった。同朋会の方もおられるが、初めて方やご縁の新しい方もあった。福井以外から、金沢や富山の同人もお参りくださった。
演題は「人生の実相」について。仏説まことの眼で見れば、「人生は苦なり」だ。この世でどれだけ成功し、どんな金持ちでも、賢者でも、地位の高い人であっても、「生老病死」の四苦から、絶対に逃れられない。そして、どんな立派な葬式が行われて、出かける時はたった独りである。厳かな業の道理によって、自らの行いの責任、自らが取る以外にはいのである。「独り生まれ、独り死ぬ、独り来た、独り去る」。賑やかな人生であっても、たった独りなのである。
無常の姿、苦の姿、そして不浄の姿の現実が、毎日、毎日、私の回りで繰り広げられている現実だ。予期せぬ無常の宣告、突然の別れ、認知になり寝たっきりなりなる。家庭内で争いが断えず、誰にも知られずに孤独死する。今年になったからでも、私の回りで起こったことばかり。その身近で起こった具体例を挙げながら、あらためて人生の実相を味わった。
しかし、転倒している私たちは、無常を常と、苦を楽と、無我を我と、そして穢を浄と、みごとに真っ逆さまに思い込んでいる。それで、いつまでも変わらず、楽しい、私がいると信じて疑わない。それでいて、自分のことは自分がすべて知っている、分かっていると自惚れているのである。
そんな導入から簡単なゲーム交えたり、また自分を開いて、お念仏に出会ったご因縁(特に父との縁)を語ったり、厳しい話にもったりもした。後で、1時間ほどの座談会も持てた。質疑の中で感じるところもあったが、これは略する。
また、いいご縁になったのではないか。
今日の福井は快晴、しかも温かくて、春の陽気。
東別院の紅白のウメがきれいだった。
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