「真宗カウンセリング」の三つの特性
真宗カウンセリングの月例会は、『育ち合う人間関係』から、今は、~「真宗カウンセリング」の成立~を読んでいる。
その最後の第四章「真宗カウンセリングの客観的規定の最終回である。
前回の復習を兼ねて、「真宗カウンセリングの底」(P182~186)をおさらいすると、
◎主観内部の「真宗カウンセリング」から、客観的規定の最小限の三つの特性を挙げる。
◎まず「真宗カウンセリング」の第一特性は、
「真宗カウンセリング」は、カウンセラーが真宗の立場に立って行うカウンセリング。すなわち、真宗の教法に帰依する心を根底において行うカウンセリングである。
◎そして「真宗カウンセリング」の第二特性は、
「真宗カウンセリング」は、「法」(Dharma)を根底においた、あるいは「法」中心のカウンセリングである。ということであった。
そこから、「真宗カウンセラーの態度」(P187~188)にはいる。
◎カウンセラーは、仏との関係で自己だけでなく、他己(クライエント)をも見る。
・真宗カウンセリングは、外見的、形態的には特別ではない。ただカウンセラーの態度=自己と他己を見る目が、「仏」の目を通すかで微妙な相違。(第三図・P185上段)
自己の内面の動きを仏の鏡を通して見、クライエントの告白を如来の大悲心をもって 聞く。それがクライエントに敏感に伝わることがある。
・カウンセラー・クライエント共に「法」を共有する時。(第四図・P185下段)
◎以上から「真宗カウンセリング」の第三特性が導かれる。
「真宗カウンセリング」は、相対的な存在である自己と他己との関係、
相対的な存在である自己および他己と、絶対的存在である仏との関係
という二重関係からなるカウンセリングである。
この関係こそが、真宗カウンセリングの大きな特性のひとつであるといっていい。(続く)
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