「夢の天国さくらの園」原谷苑
連れ合いは、3月下旬から東京住まいである。4月14日からの舞台稽古や準備があるからだ。それが稽古の空きで、急遽、戻ってき
た。2日間だけの休みである。
母を連れてサクラを観に行く予定の日だった。だんだんと歩くのが不自由になっている母は、カバン車を押して歩ける範囲なので、段差のあるころや石畳、砂利道はNG。行ける場所が限られてきた。それが今年
は、Tさんお勧めもあって「原谷苑」に行くことになっていた。名前だけは聞いたことがある程度で、初めて訪れる。最近はサクラの隠れた名所として認知されてきているようだ。
道中は、金閣寺から衣笠山を行くか、御室から八十八ヶ所の山を超えていくのかの二通りがある。行きは天神川沿いのサクラを見ながら進み、御室仁和寺の脇道を上がっていった。御室桜は「五分咲き」の標示がある。遅咲きで有名だか今年はかなり早い開花。そこから細い急な山道を進むと原谷の集落が開けてくる。ちなみに帰路は、金閣寺の方に降りてきた。金閣寺の塀沿いを走るが、木々があって肝心の金閣寺はまったく見えな
い。
荒れた山沿いを切り開いた山中にあって、さくらの時期は、麓でシャトルバスに乗れかえなければならない。しかも入場料は変動制で、サクラの時の入山料は、お一人様1,500円というから、かなり高め。円山公園や哲学の道なら無料である。
パンフレットには、「夢の天国さくらの園」原谷苑とある。まさに夢のような光景だ。最近は、サクラといえば染井吉野となっているが、ここは枝垂れ桜が大半で、山桜などの種類も咲き誇っている。そこに、椿や雪柳、木瓜などが
色添えを揃えている。このあたりは、十分計算されているようで、しだれ桜のピンクに、白い桜がまじり、他の花が色添えを揃えている。
山の荒れ地を開いただけに、坂道やなだからでも上下した山道で、母はかなり苦戦している。それでも、床几やベンチがあっちこっち点在しているので、なんとか座ることはできた。母が行けたのは、行程の1/3程度だが、それでもその見事さに、何度も感嘆の声を上げている。もし、最初からこんな山だったら諦めていただろうが、知らぬが仏で、そのおかげで、みんなサクラを堪能することができたのだろう。
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