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『選擇本願念仏集』~四修篇~

 『選擇本願念仏集』の講読。

 今回は、四修、つまり安心・起行・作業(さごう)の「作業」にあたる。平たくいうと、どんな態度で念仏を申すか、念仏の称え方である。

 法然さまは、善導さまの『往生礼讃』と、慈恩大師窺基の著と言われてきた『西方要決』を引文されている。

 ともに四つの態度・姿勢があると明示されるのだが、善導さまは、3つしか示されていない。

(1)恭敬修-阿弥陀仏と聖衆を敬虔に敬い礼拝する。
(2)無余修-他のことを一切に交えないで、阿弥陀仏の名をひたすらおもい、称えていく。
(3)無間修-(a)間をあけず、相続して恭敬礼拝をしていく。
        (b)貪愼などの煩悩を間えず、実践していく。
そのすべてを、畢命(命が終わるまで一生涯)誓って中止しないということが、その3つに通じての実践態度なので、それを
(4)長時修として、合わせて4つとあると示されている。

 法然さまは、長時修は、六波羅蜜の中の「精進」-怠けず努力すること-が後の5つの波羅蜜すべてに通じるのと同じだと説明されている。

 と同時に、「恭敬修」のことを「殷重修」と表現されている。意味をまったく同じであるが、何事も丁寧に、心込めて懇ろに行えということである。

効率や形式ばかりを追いかけて、目新しい刺激ばかりを求めている日常生活。そん中で、お念仏や勤行、聞法にしても、仏事全般を、軽んじ、なおざりにしている姿を恥じるばかりである。

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