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細見美術館~末法展~

Img_4931_2 ずっと気にはなっていたが、初めて岡崎になる細見美術館に行く。このあたりは、京都の文化ゾーンでホールや会館、そして大小さまざまな美術館が点在している。大きなところでは、国立近代美術館。その対面に、京都市美術館がある。その周りには、野村美術館や泉屋博古館、そしてこの細見美術館と、小振りだが、センスのいい私立美術館があるのも魅力的だ。特に今年は、四条大橋にある南座が耐震工事中で、美術館のお隣のロームシアターで顔見世興行が行われているので、一層賑やかImg_4941だった。

 細見美術館のテーマは「末法展」だった。テーマに魅力を感じていた。が、美術館としても強い意図もった企画で、今日(端的にいうならば、国宝展のような大企画、国宝○○点とか、新発見といったセンセンショナルなマスコミや美術館が造った)の美術展示のあり方に、小さなImg_4938抵抗をおこなう企画で、あくまでも一人称で語られる、小さな美術館だから出来る企画だった。

 ただし、テーマはかならずしも仏教的な意味での末法ということだけに特化されたわけではないが、今日の美術界の有り様が「末法的である」という拡大解釈で行われていた。展示所も小さく展示品も60点ほど。しかし、しいと思える作品がたくさんあったのがよかった。美Img_4946術館も、そして展示物も、品があるのだ。中でも、興福寺伝来で明治の元勲、井上馨が所蔵していたという「弥勒如来立像」は、気品もあり、とても美しかった。また末法とは関係ないが、長谷川等伯の屏風絵、与謝野蕪村、円山応挙が、小さなImg_4947作品だが一室になった。応挙の「驟雨江村図」にこころ引かれた。

 ただ、三階(実際は地上1階で地下におりるのだが)二階、一階へと階段を歩くのが母には難しく、特別にエレベーターを使わせてもらった。普段は職務用なので、職員がいちいち付いてご案内してくださった。その親切な対応も有り難かった。

 詳しくは、こちらで。(寺の写真は、向かいにある日蓮宗の寺院)

http://www.emuseum.or.jp/exhibition/ex056/index.html

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