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「国宝展」

Img_4249 今秋の京都の目玉行事のひとつが、京都国立博物館での「国宝展」である。

http://kyoto-kokuhou2017.jp/index.html

http://www.kyohaku.go.jp/jp/index.html

 母が行きたいと言い出したが、待ち時間も長い。たいへんな人込みで、歩行が困難な母には難しいと思ったが、週末にある夜間鑑賞の時は、団体客も少なく比較的空いているとのでは思った。

Img_4254 幸い、入館までの待ち時間はない。それでも、展示物の前は黒山の人だかり。京都の街はいま外国人だらけだが、国宝展では外国人は目立たない。それだけいかに皆さんの関心が高いかである。

  約200点以上ある展示物すべてが、国宝。建築物を除くと、日本の国宝の実に1/4近くが展示されるというのである。もっとも、Ⅰ・Img_4251Ⅱ期、そしてⅢ・Ⅳ期の4期に分かれていて、かなりの展示替えがある。前半、後半といってもいいが、Ⅲ期のみの展示される国宝もあるので、4期を通し券まで出ていた。それだけの値打ちがある。

 圧倒的な迫力だった。右を見ても、左を見ても「国宝」。しかも、教Img_4262科書に出ているような有名な国宝中の国宝も多い。それが考古から始まり体系的に集められているのだ。このうち、何割かはすでに観たことのあった。京都ゆかりのものも多くてどこかで目にしている。しかし、(もう終わっていたが)一室に雪舟の国宝6点が一挙に見れるなどの見どころもある。今期なら、伝平重盛・源頼朝・藤原光能像の三点が並んImg_4258で展示されるところだ。さすがに、肖像画の最高傑作、極致ともいっていい逸品で、伝源頼朝像の精悍さと品はすごさは、遠目からも伝わる。細部をみても、たいへんな技巧で、普通は真っ黒に見える袍にも細かな紋様が描かれているのは、間近に実物を見ないとわからなかった。
 
 中でも、ひときわ黒山の人たかりは、このⅢ期のみの展示されている「金印」だ。前列でマジかにみるには、40分待ちの行列である。そんなに並びたくないので、ここはパスしたが、なんのことはない。前列ではないImg_4261が、頭越しに十分見れたし、ちょっとだけ待つと後ろかられでマジかにみることもできた。いちばん、びっくりしたのはこんなに小さなものとは思わなかった。2センチほどのもので、もっとも小さな国宝だという。まあ、これはこんなものかという程度。

 とにかく見どころだらけので、かなり早足で回ったが、それでもあっという間に2時間半たっていて、外はすでに真っ暗。

 出口からライトアップされた京都タワーが見える。母が「わー、きれいなや。下の蓮台(?)までみえるわ」と、いつも会館の窓から観ているタワーにいちばん感心していたのが、面白かった。

 京都タワーが国宝になる日はあるのか。

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