国東半島の神や仏たち(8)~両子寺~
ここまで国東半島の七ケ寺の寺院を巡ったが、いずれも豊後高田市の地名である。これから訪れる両子(ふたご)寺は国東市になる。地図で
みると、両子(ふたご)寺のある両子山が、ちょうど国東半島の真ん中あたりになっていて、その周りに六郷満山の寺社がひしめき合っているが、ぼくたちが訪れたのは、西南の方面で、
北や東の方には足を延ばすことはできなかった。
ここは少し距離はあったが、いちばん観光客が多かった。定期観光パスもきていた。といっても10数名ほどである。平日、雨天ということを差し引いても、やはり静かではあ
る。
まずは不動明王がまつられた本堂の護摩堂に参詣。天候は悪いが濡れた緑のもみじが美しい。風情のあるお寺だ。
両子山を寺境に奥で広がっているが、雨が強くなってきて、さすがに奥の院までは無理だ。大講堂にはお参りする。鎌倉から
南北朝の作と言われる阿弥陀三尊や壁画がおまつりされているのだ。いまの大講堂は新しい建物で、明治期に廃仏毀釈の法
難で喪失して、平成になって再建されたものだという。ところが門が堅く閉められている。どこにも入り口がない。雨の中でせっかく足を延ばしたのに残念である。受付で尋ねると、雨天のために開門
しないと言われた。それならそうと、先に言ってよ~という気分である。開門がないので拝観料を徴集しなかった富貴寺の対応とは異なる。
でも、もうひとつ観ておきたいものがある。仁王さまで有名のだ。国東半島で古さ、大きさともに一、二を争うものだそうだ。雨が靜寂な雰囲気が一層引き立てる。この前にかかる赤橋が無明橋という。無明の橋
を渡り、仁王門越えて、山門に近づく仕組みであるが、今回は逆のコースでお参りして、受付で場所を訪ねて最後にお参りした。神仏習合で、山門にはしめ縄が貼ってある。ちなみにここだけなら拝観料はいらない。
近くには拝観したいお寺はまだまだあるが、別府から半日で、これだけ効率よく回れて大満足だ。このあたりで別府温泉に戻り無着成恭先生を尋ねることにした。
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