国東半島の神仏たち(5)~富貴寺~
ここまで道路もよく整備され、お寺の間の間隔も思った以上に近くて順調に進んで、いよいよ富貴寺である。
定期観光バスが留まっていたが乗客は数名とまばら。清閑という言葉が相応しい、参道の細い階段を上っていくと仁王門があり、右手の本堂をすぎると、お目当ての阿弥陀堂である。富貴寺大堂といわれているが、三
間四間なのでけっして大きなお堂ではない。それでも、九州では唯一の国宝の阿弥陀堂で、しかも現存する最古の木造の建築は平
安時代の後期のものだという。どっしりした安定感のあるたたずまいで、風格もある。銀杏が落ちて、あたりに匂いがただよってい
た。
やはり雨のため、その門は堅く閉ざされ、重文(旧国宝)の阿弥陀如来坐像や浄土図の壁画は見ることができなかった。ただ拝観料300円を徴集されないのは、かなり良心的である。内部はみられなくても、国宝のお堂をゆっりく拝ませてもらえたのはよかった。やはり境内には石塔や板碑がたくさん建立されていた。本
堂に、阿弥陀坐像のお写真があったのでカメラに収めた。
お昼をすぎ門前の食堂は近所のおばちゃんたちが食べていたが、名物の椎茸飯と田舎汁を食した。
素朴な味だがおいしい。お店のおばちゃんに、雨で拝観できなかったことを残念がっていると、「どうせ横から眺めるだけで、よくは見えませんよ」と笑って、「それよりこれがよく分かるから」と親切
にパンフレットをくださった。ありがとう。
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