国東半島の神仏たち(1)~胎蔵寺~
無着先生のお住まいをあとに、国東半島に向かう。
国東半島の山間部には、独自に発達した神・仏習の仏教文化が花開いた。六郷満山といわれるのだが、幸い、明治期の廃仏毀釋で、仏像や寺院が破壊されることも少なかっのか、いまだに独自の神仏習合の文化や遺産が、素朴なまま残っている。これまでの何度も大分の観光地を観てきたが、地の利が悪い(車がないと難しい)こ
ともあって、ここだけはご縁がなかった。
地の利に加えて、もう一つ心配だったのが天気だ。いちばんのお目当てのお寺は雨が降るとお堂の拝観ができない。ところが、残念ながら予報適中で、雨だ。しかもかなり強く降っている。がっかりしたが、下調べもしたので、時間内には出来る限り多
のお寺を見て回ることにした。
道中、あちこちにお寺や神社があった。中でも願成就寺の山門はなかなか立派だったが、ここはパスして最初に熊野磨崖仏に向かうことにした。急な石段があると聞いていたので、元気なうちにと考えた。
細い山道を通って駐車場へ。熊野磨崖仏に向かう入り口の右手に、まずお寺があった。そこには「ここは別の宗教法人です。拝観料はいりません」と書かれている。
やはり六郷満山の五番札所で「胎蔵寺」。この先、神社でもお寺でも見ることになる、仁王立像がお出迎え。お庭の石仏たちには金箔が貼られている。東南アジアの仏教徒の作法のようである。やたら現世利益の案内がある。
http://taizouji.info/
簡単にお参りをすませて、山道を登る。雨は降っているが、さほどキツイみちではない。ただやたらカニが道を歩いている。このあと、どのお寺でもカニと遭遇することになるが、ここではカマキリを運んでいた。ここまでは楽勝かなと思っていた。(つづく)
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