教行寺法座
日本列島を縦断した台風は猛スピードで北海道へ。台風一過で、蒸し暑い一日になる。
壮年の集いに引き続き、奈良の教行寺への布教。台風で足止めされた高知のYさんも同乗し、連れ合いが運転する。朝座、昼座共にたくさんの参詣者があり、華光の方も10名近くおられた。四国、広島、福井と遠方からのお参りである。有り難いことだ。
寺院布教だからと別に内容が代えるわけではないが、例話は身近な話題を中心に、お聖教の引用も馴染みのあるものに心がけている。2座あったが、それぞれ和讃のお取り次ぎ。前席で「生死の苦海」や「五濁悪世の衆生」といった人生の実相を語り、後席は「如来の願船」や「弥陀の名号」という如来様からのはたらきかけについてでいただく。結局、真宗のお救いは、人生の苦の対症療法、目先の救いではない。むしろ、そこは自分の業縁として受けていくしかない。しかしただ火の粉を払うことに一喜一憂するのではなく、迷いの苦の元を抜きさる、火の元を消しさってくださる救いであるところを聞
かせていただく。しかもそれは、後生の一大事に心かけ、自力のこころをふり捨てて弥陀をたのむ一念の時に決定するのである。あれもこれもと広げないで、そこひとつに焦点を定めてお聞かせにあずかることをお勧めした。
皆さん、熱心に頷きながら聞いてくださる。ただそれ以外に反応は分からない。難しいことはなくて、いま聞いたところを分かち合う、もしくは語り合う。座談会がないのはやはり寂しい。熱心なだけにますます勿体ない。
≪萩と裳階(もこし)付きで二階建てのようにみえる立派な本堂↑≫
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