奈良の大仏さま
母と子供たちを連れて、奈良へ。
お目当ては、奈良国立博物館の「なら仏像館」である。
まずは、東大寺大仏殿へ。大仏さまは、ほんとうに何十年ぶりかある。
大仏さまのお姿ではなく、回りの神仏さまのことである。
あと美術品ではないが、本堂にはいる軒下の賓頭盧尊者も大きくて、しかもなかなか迫力のあるお顔だ。
そして、例の柱にくり抜かれた大仏さまの鼻穴抜けは、昔からの名物で、今も、外国からの観光客も歓声
を上げて挑戦していた。途中で、詰まる人もいて、賑やかだった。京都もそうだが、ここも海外からの観光客、なかでも中国の方がやたら多い。入ったお
店では、「メニューは日本語でよかったですか」と聞かれた。「もう何が何やらわかりませんわ」とボヤイておられた。回りは、ほとんどアジア系の観光客だ。大仏だけでなく、鹿にも大歓声をあげている。子供たちが大喜びなのは、全世界共通の
ようだ。
大仏さまは、正式には盧遮那仏(るしゃなぶつ)坐像。もともとは奈良時代、天平の作だが、度重なる戦火や天災によって壊滅的な被害を受けながら、その度に深い信仰の力によって、鋳造や修理がなされている。鎌倉や江戸時代などの時代ごとの補修による
寄せ集めなのである。華厳経の世界の現れなので、蓮華坐の蓮弁には、蓮華藏世界か顕されているのも、目の前で
みることができたりもある。
何よりも大仏さまよりも、大仏殿(正確には、東大寺金堂)の立派さに目を見張った。東西本願寺などと並んで、現存する世界最大級の木造建築である。大仏さま同様に戦火によって焼け落ち、何度も再建されているが、いま、目にするものは、江戸の元禄の時代のもので、規模を縮小して再建されたそうだが、これで小さくなったというのだがら、もともとの立派さが窺える。
大仏さまや大仏殿は、江戸期の再建だったりするのだが、その前に据えられた八角灯籠は、戦火をくぐり抜けたもので、大仏開眼当時の逸品だと言われている。それにしても見事浮き
彫りだった。案外、忘れられがちだが、これもまた国宝。東大寺には、国宝だけでも30点近くもある、日本の宝といっていい場所。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 4年ぶりの北海道(4)~旭川・川村カ子トアイヌ記念館(2023.02.02)
- 4年ぶりの北海道~深川市~(2023.02.02)
- 4年ぶりの北海道(2)~白老・ウポポイ~ (2023.02.01)
- 4年ぶりの北海道(1)~登別温泉~(2023.02.01)
- 願寿寺の紅葉(2022.11.24)