地獄めぐり
Tさんが、地元の別府を案内くださる。最近まで住んでおられたこともあって、詳しい説明付きだ。
別府といえば、地獄巡りだ。まず、連れられた地獄は「坊主地獄」。しかも単なる坊主地獄ではない。「天然坊主地獄」で、天然記念物に指定されている。地獄パスボートを見せると、「地獄組合に入ってませんので、別料金です」との返事。昔から、孤高を
守っておられるようだが、そのせいか他に観光客はいなかった。
すぐ近くにある海地獄へ。コバルトブールが鮮やかだ。色だけならクールで涼しげだが、たいへんな高温で98度あるという。常に沸騰寸前ということか。ここには、「毎日が地獄です」Tシャツが面白かったが、高
山の某ご兄弟のお土産になっていた。
海があるなら、山地獄も隣接している。が、ここも地獄組合には入っておられない。こちらは最近離脱されたようだ。いろいろと地獄間で揉め事があるようで、パスボートが通用するのは七ヶ所で、八大地獄
ではなくなったようだ。
別の坊主地獄もあったが、こちらは天然記念物には未指定だ。ということは、天然ではないの
か。天然でないのならなになのかと不思議に思う。
少し離れた場所にある血の池地獄だが、曇天ということもあって真っ赤というわけでもななった。天然記念物に指定されている竜巻地獄は、間欠泉で、定期的な間隔で100度の熱湯を5~6分、噴出し続けていた。あとは鬼がいたり、ワニがいたり、1ヶ所で、海に血に、白に、坊主と揃っているところもあって、いろいろと指向を工夫しているようだか、
結局、似たり寄ったりだった。
実は、別府の地獄めぐりをするのは、小学校5年生に家族で回って以来で40数年ぶりだ。法座も含めて、福岡、熊本、大分と、10日間で周遊したので、大分もかなり回った。疲労からか帰
路のフェリーで喘息(初めて)になり父の慈愛に触れる旅ともなったので、とにかく印象深い。そのときは、たぶん山地獄は組合に入っていたのか、ミニ動物園のようなものをみた記憶がある。あとは、真夏でとにかく暑かったのもよく覚えていて、40年以上立っても、非日常の現地にたつと甦るのが不思議だった。
≪コバルトブールの海地獄≫
≪血の池地獄≫
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