京都の親鸞聖人聖跡巡拝の旅(2)~お得度の地、青蓮院~
バスは、京都東山に戻って、智積院で昼食。ここは、長谷川等伯の障壁画で有名だが、東山の観光地に囲まれながらも、ちょっと隠れた紅葉の名所でもある。京都の紅葉は、葉っぱが小振りなのが特色でだ。
お庭を散策したあと、東山の粟田口の青蓮院へ。指折りの格式高い天台宗の門跡寺院である。地名から粟田御所とも称され
て、今日でも、皇室とのゆかりも深い。
門前の天然記念物にも指定されている大楠木(クスノキ)は800年以上の樹齢を誇り、聖人の頃よりもさらに古いもので、幼き日の聖人も仰がれたのであろう。
ここに、叔父様の日野範綱公に付き添われて、親鸞聖人がお得度されたのは、九歳の春といわれている。天台座主にも成られた大物、慈鎮(慈円)和尚のもとで、剃髪得度して、範安と号している。その時のエピソードがあまりにも有名だ。夕暮れとなって、明
日以降の出家を勧められたとき、わずか九歳の童が
「あすありと おもうこころの あだ桜 夜半に嵐の ふかぬものかは」
と詠んだという。お庭には、九歳の幼少の親鸞さまの像と、この歌碑が建っている。同じものが、誕生院のお庭にもあった。実業家、広瀬精一氏が建立されたものである。
親鸞聖人当時は、今日のような青蓮院ではなく、白川房と称されていた場所ではないかという説もあるが、格調ある佇まいと、美しい庭園を眺めながら、「親鸞聖人得度の間」が拝観させていただいた。なお、時間の関係で、植髪堂は外部からの拝観に留まった。聖人がお得度の時の、盥やカミソリを拝見させていただけますので、またの機会の時にどうぞ。ちなみに、ここだけなら拝観は無料です。やはり詳しくは、以前ブログに書いていますので、お読みください。
http://karimon.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-752d.html
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