『育ち合う人間関係』はしがき(1)
今年度の真宗カウンセリグ研究会の月例会は、西光義敞先生の『育ち合う人間関係』~真宗とカウンセリングの出会いと交流~を輪読することにした。
本論に入る前に、A先生が書かれた「はしがきにかえて」を読む。本書は、西光先生ご構成をされた論文が収められているが、未完のまま先生がご往生されて、その後を受けてまとめられたので、冒頭の「はしがき」もA先生が記述されている。
◎西光先生の生涯は、「人間とは何か」「真実に人間に成る道とは何か」「共に育ち合う人間関係」を探求し続けて、止むことのない歩みであり、命が尽きるまで「共に仏法を聞きましょう」との呼びかけられつづけた。
◎自ら究明し続けた道を「真宗カウンセリング」と名付け、「真宗『と』カウンセリング」の『と』に私は生き、生かされている。そして、「生きている仏教」「なま身の西光」「仏教は最も深い心理療法」などが、常の仰せ。
◎その西光先生の悲願は、仏教(真宗)とカウンセリング-相互の理解と交流を深めることが、使命。 仏教者にはカウンセリングへの関心、カウンセラーには仏教への関心を呼び起こし「共に育ち合う人間関係」を求めてやまなかった。
以上を踏まえて、本書に収められた5編の論文をコンパクトに紹介しつつ、そのころの西光先生の動向にも触れておられるので、研究会の皆さんにとっては、とても懐かしい場面が出てくる。本文を読みながら、ご往生約1ケ月前のDブレイジャー師との集いの写真を眺めていると、胸があつくなってきた。(つづく)
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