佐川美術館
姉からもらった関西エリアの美術館パスの期限が迫っている。母も一緒に、前から関心があった滋賀県守山市にある佐川美術館に向かう。湖西を経由し琵琶湖大橋の渡ってすぐなのだが、山科での渋滞が激しくて、80分はかかった。
さてこの美術館は、分野の異なる3名の芸術家の作品が展示されている。
まず、日本画家の平山郁夫氏。
もうひとりは、彫刻家で佐藤忠良氏。
そして、楽吉右衛門氏は、陶芸家として有名だ。 日本画、彫刻、陶器と、それぞれ分野はが異なる、日本の第一人者である芸術家に特化して作品が集められている。
加えて、今回は特別展として、「華麗なる美人画の世界」と題して、明治以降、大正、昭和初期の日本美術で描かれた美人画を、東京画壇、大阪画壇、北陸画壇、そして京都画壇と、体系的に分類して展示されていたが、どれも華麗な絵で美しかった。
平山郁夫館には、東西架け橋としての広義のシルクロードの風景や人物が中心に展示される。インドや中国、シルクロードなどは、ぼくも足を踏み入れた場所が多く、親し
みをもってみせていただいた。中でも、有名な廃墟の都、楼蘭の三部作が、見事だった。
また、楽吉右衛門館は、建物、展示方法ともに贅沢で、お洒落だった。作品は、何代も続く伝統の中に、アフリカの大地からのスブリッツが融合された茶碗が展示されていたが、その作品を際立たせるたそに、展示空間や照明も含めてひとつの作品のように思えた。
もっとも、今回、一番関心したのは、まったく心になかった佐藤忠良氏のブロンズ像たちだ。身近な子供や女性たちがモデルになっているが、命があるかのような息づかいが感じられる作品で、すごいと感じつつも、今に動きだし、語りかけてくるような錯覚も生まれて、ある意味でゾッとしたりもした。彼の紹介ビデオもみせてもらったが、実は、よく知っている作品(絵本の大きなかぶ)の作家だったり、ぼくが無知なだけで、立派な作品を生み出されている方々がおられるということだ。勉強になりました。
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