500円玉
念仏者九条の会の全国大会で、初めて「しんらん交流館」を訪ねたのはちょうど1週間前だった。またすぐにここを訪ねるとは、一昨日までは思ってもみなかった。日高への車中、連れ合いからのお誘いで、大谷大学の男声合唱団の定期演奏会を聞きに行くことになった。彼女が公演でお世話になっている北海道のご住職も、OBとして登壇されるのだ。
現役の会員数は10名も満たないようだ。後半、そこに多くのOBが加わった合唱になると、重厚さが増した。中でも、仏教讃歌は、やはりいい。ほとんどは知らない歌だったが、歌詞は、重誓偈だったり、和讃だったりするのでなじみがある。なかでも短い和讃だが、「たとひ大千世界に」が印象に残った。
「たとひ大千世界に、たとひ大千世界に、満てらん火をも過ぎゆきて、たとえ大千世界に、満てらん火をも過ぎゆきて、仏の御名を聞く人は、満てらん火をも過ぎゆきて、仏の御名を聞く人は、ながく不退にかなふなり、仏の御名を聞く人は、ながく不退にかなふなり、ながく不退にかなふなり」。二重三重のコースラが、こうごうしかった。
1時間(実質45分)で公演が終わり、ご住職に挨拶したあと、七条烏丸のリド飲食街の「じじばば」へ。「お久しぶりです」とマスターに声をかけて座るなり、「拾っておきましたよ」と、マスターが500円玉を差し出した。一瞬、何のことか思い出せない。「エー、なんですか」と記憶をたどる。ここは、ずいぶん久しぶりで、7月末に興正派のご住職と呑んだ以来だった。どうやら、その支払いの時に落としたことを、だんだん思い出してきた。ああ、半年以上前なのに、ちょっと感激した。同時に、その間にもいろいろことがあったなーと、しみじみ。
たった500円でもこころが大きくなった。しかもここは料理(B級グルメ)もお酒も美味い。その上、たまたま隣の女性が、高校の後輩だということも分かり、盛り上がった。連れ合いは、ラインの交換もしている。おかげで、ビールを呑み、ワインも赤と白も呑み、焼酎も「武家屋敷」とか「子鹿」といった限定の芋焼酎を呑んで、神亀酒造のスパークリング(活性にごり酒)日本酒と、ぼくも、随分呑んだ。
満足して帰ったが、電車の関係で歩いて帰ることにした。ところが、ちょっとしたことから、犬も食わぬ夫婦ケンカとなった。彼女は絡み酒で要注意だが、お互い酔っぱらうとたまにやってしまう。結局、最後の最後に、嫌な思いをしてしまった。いやはや、反省です。すみませんでした。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 元旦(2024.01.01)
- 明けましておめでとう(2024.01.01)
- 億劫(おっくう)(2023.08.04)
- 報恩講始まる(2023.01.09)
- そして誰もいなくなった。(2023.01.04)