« 尾籠な話ですが、、 | トップページ | 2月の輪読法座~「五劫思惟」(1)~ »

2月の伝道研究会~「二種深信」に入る~

伝道研究会は、今月から信心論の第3章で「二種深信」に入る。
ここはご法話などでも何度も取り上げている。1月の報恩講でも、予告を兼ねて二種深信を取りあげた。二種深信の概要を説明をしなから、テキストに沿って進んでいく。

ところで、親鸞様によれば、『観無量寿経』には、穏顕の二つの立場がある。当面、表に顕れているのでは、第十九願の立場で、定善、散善を勧める自力での諸行往生である。しかし、そこに隠されたものは、十八願の他力念仏の勧めである。つまり、『観無量寿経』の三心は、十九願に対応する自力の立場にみえるけれど、法然聖人は、十八願の三信に対応すると観ておられる。つまり、至誠心-至心・深心=信楽・廻向発願心=欲生我国でに当たるとされた。
 
親鸞様も『愚禿鈔』で

「今、この深信は、他力至極の金剛心、一乗無上の真実信海なり」

と、明示されているとおり、二種深信は、第十八願の真実信心のことである。

善導様は、観経の三心のうち、「深心」を、

「深心といふは、すなわちこれ深信の心なり」

とされ、そして「機の深信」と「法の深信」の二種の深信とされた。しかし二種といっても、二種類の信心があるのではなく、一つの信心、つまり信楽の一心を二種に開いて、他力廻向信心の信相を示されたもので、自力を捨てて(機を捨てて)、願力に乗じる(法に任せる)他力信心の姿を示したものである。端的にいえば、捨機託法である。しかし、「地獄一定」の信機と、「往生一定」の信法は、一見すれば矛盾する内容だし、また前後があったり、自力・他力の違いあるようにみえたり、信前・信後でのとり違いなど、よくよくお聞かせに預かるべき、肝要な教えである。

誤りやすい点に触れながら、そのお心に触れていきたい。

次回は、3月2日(水)夜7時30分から。

 

|

« 尾籠な話ですが、、 | トップページ | 2月の輪読法座~「五劫思惟」(1)~ »

法座と聞法」カテゴリの記事