勧修寺から随心院へ(1)
今年は、父がいない。子供たちもいない。それでも、まだ母が元気なうちは、楽しみにしてくれている。ただ坂道や石畳を歩くは不自由だし、あまり広くないところとなると、選定が難しかった。
今年は、会館から20分ほどの山科の勧修寺と、すぐ
近くの小野の随心院へ。
母が長期入院していた深草の昔の国立京都病院を抜けて、山科の勧修寺地区へ。
地名は「かんしゅうじ」だが、お寺の名称は、「かじゅうじ」と読むらしい。
平安時代、900年頃の創建された長い歴史がある真言宗の大本山で、昔は、時の最高権力者とも争
う大寺だったという。宸殿は、江戸時代の御所が移築される門跡寺院でもある。水戸黄門からの灯篭の周りには「ハイビヤクシン」が、不思議な形態で覆っている。しかし喧噪とした京都の観光地ではなく、拝観者もまばらで閑散としている。静寂のなかで、ゆっくりと回遊式のお庭をみせてい
ただく。借景も美しい。こんな場所に由緒ある門跡寺院があるのが、京都の奥深さである。今年の紅葉は例年より早く落葉が始まり、しかも前日までは雨や風も続いて、見ごろは過ぎてい
る。それでも、門跡寺院の雅びで、上品
な雰囲気があるお庭に紅葉が映える。
受付の方に話を窺うと、春は、桜の隠れた名所で、6月からは、菖蒲、カキツバタ、そして、蓮とつづく、夏は池の回りが見事だという。その時期にもう一度、訪れてみたい気分にさせるたいという雰囲気は充分。
紅葉以外にも、「かぶれます。触らないで」書いてあったらと、触れたくなるような、うるしも赤く染まっていたり、芙蓉(かな、あまり自信なし)が青空に映えていたりと、美しかった。
| 固定リンク
「京都」カテゴリの記事
- 寒波(2023.01.24)
- 東寺からみなみ会館へ(2023.01.03)
- 東寺の紅葉(2022.11.22)
- 比叡山へ(4)~黒谷青龍寺~(2022.10.20)
- 比叡山へ(3)~浄土院~(2022.10.19)