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東京講習会(2)

 正信偈の全体の構想から、味わうことも多かった。ごく簡単に触れておくと、お正信偈は、

 親鸞様の体験告白である「南無阿弥陀仏」で始まり、
 弥陀の救済の因果があり、
 釈尊の出世本懐があって、「応信如来如実言」として、それを信じさせていただくと窺い、
 説教による信心の五徳と、
 にもかかわらず難信であることで、「依経段」結ばれる。
 そして、釈尊の本意を受け、弥陀の本願が誰のものか明かにする七高僧が顕れることで、「依経段」が始まる。
 トップパッターは、釈尊が予言された龍樹菩薩。本来菩薩だが、仏様が授記(出世を予告)される故事を加えることで、仏と同等とみることができる。
 それは曇鸞様も同じで、像法時代であるが、皇帝から「鸞菩薩」と敬われる故事を導入されて、菩薩と同等と拝んでおられるのだ。
 そして、最後の結びは、「唯可信斯高僧説」と結ばれるのである。
 つまり、南無阿弥陀仏、弥陀の本願は、釈尊の説教として、そして七高僧のご説法として信じさせてもらえようというのが、親鸞様の「お正信偈」となったのである。
 それを、蓮如様が、朝晩読誦するようにお勧めくださったおかげで、身近に真宗の教義を聞かせていただくことができるようになり、
 その深い深い「仰せ」を、悟朗先生のテキストを通して、今、ここでお聞かせに預かっているのである。

 いまここに届いてきた真実の尊さを仰ぐばかりだ。

 

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