『仏敵』
今年の支部長研修会は、初めて『仏敵』を取り上げることにした。
華光会といえば、『仏敵』である。が、旧仮名遣いで、表現も難しくて読みづらく、有名なのに、敬遠されがちでもあった。これからの時代、若い人にも、より広く、また親しみをもってもらいたいと、東京の春秋社から、現代文に近く、活字も読みやすいものを発行した。いまのは、新版である。それから、もう 年もたっている。
今回、取り上げるということで、皆さん、あらためて読んできていただいた。感想を分かち合って時、「華光会に入ってすぐに、3度読めば、3度意味合いが変わるとういことで、3回続けて読んだけれど、まったく変わりませんでした」という方があったが、共感する声が多くて、皆さんも同じようなものだということ。確かに、これは、悟朗先生の有名なエピソードでもあるが、3度は、連続という意味でとなくて、求道の始め、求道中、そして獲信後の境地が変わった時に読めば、まったく違う輝きが現れるのだ。実際、読めば読むほど、関心したり、教えられたりするところが違うのである。
『仏敵』の特色は、そのまま華光会の特色でもある。そのことは、あとがきで悟朗先生が解説されているとおりである。
『仏敵』は、若き日の伊藤康善先生の、求道物語であり、信仰体験記で、浄土真宗にあって、希有なる仏書である。同時に、堀尾よし同行を慕って野口道場に集う、無名の老若男女の信仰体験記であったことを、改めて教えられた。それぞれの求道の過程や一念体験が語られると共に、およしさんと伊藤先生、藤太郎さんと伊藤先生などなど、ご法の勧めかた、求道者との対峙の姿勢という点から見ても、希有なる書だといっいい。
改めて、今日の浄土真宗に一番かけている「同行学」という実践の書物なのでもあろう。
これからは各支部法座でも取り上げていきたいので、皆さん、ぜひ、お読みください。読まれた方があっても、再読ください。
ちなみに、春秋社では、品切れとなっているので、華光会までご注文ください。
Amazonでは、中古も扱われていますが、送料込みで3000円と高額なようです。ましてや古い、華光会版は、7000円で取引されていて、びっりく。http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4393169018/ref=sr_1_1_twi_1_tan_olp?s=books&ie=UTF8&qid=1434700668&sr=1-1&keywords=%E4%BB%8F%E6%95%B5
もちろん、華光会では、定価で販売中。
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