5月の伝道研究会
伝道研究会の「安心編」も、信心論に入り「三心一心」を学んでいる。
安心論は、「安心論題」にもとづくものなので、決して易しいものではないが、「三心一心」に入ると、皆さん異口同音に「難しい、難しい」と連発し、首を傾げられるばかりだ。中には、「なんのためにあるのか」という人まで出る始末。それでも、皆さん、皆勤に参加してくださるので、悟朗先生の講習会テキストを読み続けている。
その「三心一心」も、今日で最終回。論主の功績というところ。
その大意は、本願の「三心」(至心・信楽・欲生我国)が、そのまま「信楽の一心」7あることは、もともとの法義のあり方(法義の固有という)であり、それは「本願成就文」からも窺える。しかし、「成就文」の語は、「一念」であって「一心」ではない。また「阿弥陀経」には「一心」とあるが、これは穏顕に通じるので、愚眼には分別が容易ではない。そこで、本願(阿弥陀如来)→成就文(釈尊)→その意を受けて顕された『浄土論』の「一心」(天親菩薩)の語を用いて、「三心即一」の意味を明かにしてくださった。
つまり「三心即一は本願の固有」であるが、「三心」をあわせて「一心れと示されたのは、天親菩薩の功績にほかならないので、「合三為一は、論主の釈功」であると讃えられるのである。
次回は、少し間が空いて、6月24日(水)(夜7時30分~10時)。新しいテキストになって「信心正因」からなので、少し馴染み深いところにあるなので、初めての方も奮ってご参加ください。
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