3月の伝道研究会~「機無・円成・廻施」
今年から、信心編に入り、まず「三心一心」から始まっている。
今回は、その2回目で、親鸞聖人の「三一問答」(信巻)に入っていた。
本願(第十八願)に誓われた「三心(至心・信楽・欲生我国)」の基本構造を分析して、「他力の一心」であることを明かにすることが、今回の中心目標であることを確認した。
先ず、「字訓釋」で、「三心」の各文字の意味から、三心の内容を解釈されて、三心全てが、「疑蓋無雑」であり、信楽の「一心」、すなわち真実信心一つ、すなわち、三心即一心であることを解明される。
ついで、「法義釋」に入って、「機無・円成・廻施」の論理で、三心即一心であることを示されるわけである。 特に、ここは、最近でも法話で述べたことろで、皆さん馴染みがあると思っていた。
しかし、皆さん「難しい」の連発で、はっきり分かったことは、チンプンカンプンということだった。
でも、それも当たり前のこと。 阿弥陀様の誓願(十八願の三心)を、如来であるお釈迦様が「経」にお説きになり、それを菩薩である天親樣が「論」でご解釈されたのである。如来様、菩薩様ならいざ知らず。そんな深い意味を、泥凡夫の惚けた頭で、おいそれと分かるわけがない。まさに、こちらは「機無」なのである。だからこそ、親鸞様が、如来様と菩薩様のお心を、「釈」してくださって、初めて凡夫にも届いて来るのだ。その上で、そこをかみ砕き、かみ砕き、先達の言葉としてお示しくださってきたものを、いま、ここでお聞かせに預かっている。
次回は、4月1日(水)7時30分~9時50分。
| 固定リンク
「聖典講座」カテゴリの記事
- 『口伝鈔』第七条「凡夫往生章」(2023.01.29)
- 『口伝鈔』第五条「仏智護念章」(2022.11.13)
- 『口伝鈔』第四条(2022.10.16)
- 聖典講座『口伝鈔』(1)(2022.10.15)
- 『御伝鈔』下巻第七段(3)「~廟堂創立の経緯とその後~(2022.02.22)