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聖典講座~四十八願(4)

   2月の聖典講座。

 四十八願に入って、3回目。
 今日は、21願~48願をいただく。
 前回の12願から20願までの「あらゆる人々をすくいとりたいという願い」(ブログでは、肝心の生因三願18、19、20願には触れていないが、、)から、今日、主に「浄土に往生して仏となった人々への願い」、もしくは「限りなくさとりを求める願い」と分類されるところである。
 さらに大きく3群に分類((1) 21~32願=主に還相回向の徳の展開。(2)33願~39願=主に十方諸仏の国土の衆生に誓われ、(3)40願~48願=主に他の仏国の菩薩方へに誓われる)して、流れを中心にしながら、1願、1願を味読していった。

 (1)まず、21~32願は、主に還相回向の徳の展開していく。21願では、仏の三十二相をまどかに備えることが誓われた後、22願では、普賢の徳、つまり大慈悲心のはたらきである還相回向が誓わる。この浄土に往生をなし遂げたものを、還相の徳を得させたいとの願いが、以下に展開して進んでいく。そして、第31願、32願は、摂浄土の願で、国土の荘厳が誓われていく。31願では、浄土の内面的な徳が、32願では、外に向かって働く徳が誓われている。

 (2)次に、33願~39願は、主に十方諸仏の国土の衆生に誓われる願である。中でも、第33願の触光柔軟(にゅうなん)の願と、第34願の聞名得忍の願を、親鸞聖人は、『信巻』 真仏弟子釈で引用されている。金剛の他力回向信を得たもの徳としていただいておられる。この柔軟心が展開して、以下の願が生まれてくるのだが、この柔軟心こそ、阿弥陀様のお心であり、これもまた還相の徳のあらわれだと見ていいのだろう。
                           
(3)最後の40願~48願は、主に他の仏国の菩薩方へに誓われている。つまり、40願で、弥陀の浄土に生まれた人々に対して、他の仏国土、すなわら別の仏道を歩む人々を敬うように願われた後で、他の仏国の菩薩方への念の入った誓いを並べられて、四十八願を結ばれている。

 
 いまは、一つ一つの願に言及できなかったけれど、第1願の無三悪道から始まった法蔵菩薩の誓願をいただくと、その願心の深さ、尊さに念仏申さずにはおられない。
 妙好人善太郎さんは、「一願 ナモアミダブツ 一願 ナモアミダブツ…」と拙い文字で、四十八願のひとつひとつを、「南無阿弥陀仏」と拝まれているのである。南無阿弥陀仏 

★次回は、3月1日(日)1時30分~5時

 四十八の誓願をさらに重ねてお誓い」くださる、重誓偈にはいります。

 

 

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