濁世の起悪造罪は
聖典講座が終わって、急いで、子供たちを志賀まで送る。すべにJRは、止まっている。
車を走らせる時間は、台風が最接近の時間帯だ。不思議と、風は、少し収まってきたように思えるが、雨はいよいよ強くなって、視界は悪い。
風雨の中で、次の和讃が繰り返し、心の中で口ずさむ。
濁世の起悪造罪は、
暴風駛雨(しう)にことならず
諸仏これをあはれみて
すすめて浄土に帰せしめり (道綽讃)
台風がおそろしいのではない。この濁りの世の中にあって、心の赴くままにやりたい放題で生きている私こそが、すべてを破壊し、飲む込み、荒れ狂う暴風雨そのものである。
だからこそ、十方の諸仏方が哀れみ、煩悩濁世の私をお目当てにした弥陀の本願をお勧めくださるのであると。
「濁世の起悪造罪は、暴風駛雨にことならず」
「濁世の起悪造罪は、暴風駛雨にことならず」
「濁世の起悪造罪は、暴風駛雨にことならず」
あたりは暗くなってきたが、幸い、無事にかえってくることができた。このあたりの雨のピークもすぎたようだ。
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