« トロピカルフルーツ | トップページ | 素晴らしかった仏の子供大会 »

四十八願の心(5)~第十一願~

    定期的に寺報に四十八願のお心を連載している。5回目になった。一般の門徒さんが相手なので、ほんとうは易しく、もっとくだけた文章がいいのだろう。でも、ご本願のことである。あまりくだけた内容にはできないという思いが強くて、いたった真面目な文章だ。変更の要請があれば、その時に考えたらいい。ちょっと堅いけれど、ご一読くださればうれいしです、というところだ。

「たとひわれ仏を得たらんに、国中の人・天、定聚に住し、かならず滅度に至らずは、正覚を取らじ。」(第十一願・必至滅度の願)  

 親鸞さまは、この十一願を、真実五願の一つで、衆生(私)の「証」りを誓われた願として、とても大切に頂かれています。  ここには、二つのことが誓われています。

  一つ目は、浄土の人天が、正定聚の位に住する、つまり、まさしく仏となるに定まった仲間入れをさせていただくこと。

  二つ目は、その者は、必ず滅度に至る、つまり、必ず涅槃の悟りを得ること。

 一つ目を、素直に読むと、必ず仏となる仲間入れは、お浄土でのことのように取れます。それで、それまでの高僧方は、お浄土は、修行をするには最高の場所。その浄土で正定聚の位に住して、退転せず、修行に専念できるので、その結果として、涅槃に至ることができるのだと信じてきました。

 ところが、親鸞さまは、十一願成就文(十一願が完成したぞ、というお釈迦さまの説法)などから、正定聚の住するのは、お浄土ではなくて、この世で得る最高のご利益だとご覧になりました(現生正定聚といいます)。そして、お浄土に往生したその端的に、必ず涅槃に至り、最高の仏果を得ることができるのだと、喜ばれたのです。

 つまり、「凡夫である私が、他力の信を得たと同時に、直ちにこの世で、間違いなく仏となることに定まった仲間入れをさせていただく。そして、この娑婆の命が終わって浄土に往生するその端的に、最高の涅槃の悟りを得させてやるぞと、阿弥陀さまが誓ってくださっている」と、頂かれたのです。

 凡夫の私をめがけて、とてつないお誓いをされたものですね。では、皆さんは、日頃、私が得るお悟り心を馳せながら、ご聴聞されていますか。現世利益や先祖供養のような小さなご利益を喜んでいませんか。他力の信心一つで、この私が、現生で正定聚に住して、娑婆の縁尽きて命終われば、必ず滅度に至るという広大なお徳を頂くのです。よくよくお聞かせに預かりたいものです。

|

« トロピカルフルーツ | トップページ | 素晴らしかった仏の子供大会 »

聖典講座」カテゴリの記事