飛騨の里
F家での高山支部法座。今回は、子どもたちも一緒にでかけることになった。永代経の時、既にFさんと子どもの間で、高山行きの約束が出来ていたらしい。それほど楽し
みにしている。同じ世代の子どもがいるからだ。仏青の人達も同乗して、車で出発することにした。名神の集中工事を心配していたが、週末はお休みで、助かった。
少し早めに出発して、高山観光をする。最近、華光にご縁ができたK君が話
し相手になってくれて、楽に運転できた。予定より少し早めに、飛騨の里に到着した。天気もいい。雪をいただいく飛騨山脈(北アルプス)の山並みが美しい。立山、槍ガ岳や穂高岳も見えている。飛騨の地にしては、かなり暑い。それでも散策にはいい季節
だ。高山市街の古い町並みもいいが、飛騨の里は、ダムなどの沈む前に合掌造りなどの民家が移築されてきた場所だ。田舎の原風景が残るテーマパーク。移築とはいえ、ほとんどの建物が重要文化財に指
定されている。
風景は昔の日本なのに、回りは外国人ばかり。こちらが異邦人のようである。2時間ほどかけてかなり丁寧に見て回ったので、さすがに終わりの方は、同じような建
物で飽きてはきた。でも、子どもたちも予想以上に楽しんでいる。茅葺きの家の美しさと、大家族で暮らし、暑い夏や、豪雪や寒さなどに対応する機能性、さらに家畜や蚕などとも一緒の暮らしを垣間見ることがで
きた。そして、その中心には、信仰(祈り)がある。神棚もあるが、
立派な仏壇もある。東が多いようだが、すべて浄土真宗である。
しかし、この仏壇には、いま、手を合わす人はいない。お供えも荘厳もない。もちろん、人がいなけれど、ここには生きた信仰もない
のである。核家族化がすすみ、西洋化が進み、より快適な住まいを求めた結果、美しい日本の原風景を醸しだした建物は、すべて博物館へと追いやられた。では、信仰の場、祈りの場はどうなのか。これもまて龍宮ならぬ、博別館へと追いやられていく、過去の遺産なのだろうか。
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