華光出佛のおこころ
一々の華のなかよりは 三十六百千億の
光明てらしてほがらかに いたらぬところはさらになし一々の華のなかよりは 三十六百千億の
仏身も光もひとしくて 相好金山のごとくなり相好ごとに百千の ひかりを十方はなちてぞ
つねに妙法ときひろめ 衆生を仏道にいらしむる
(浄土和讃)
華光会館の道場には、「華光出佛」の額がかかっています。『大無量寿経』の上巻の終わりにある、きらびやかなお浄土のありさまです。
そのおこころを、親鸞聖人は、『浄土和讃』で三首にも渡って、ほめたたえておられます。
まず、華光の華は、お浄土に咲いている華です。その一々の華の中から、三十六百千億の光が放たれ、それが「光明照らして朗らかに」光輝いている。その華から放たれている光は、「いたらぬところはさらになし」ですから、いま、ここにも、お浄土からの光が届いているのです(第1首目)。
さらに、その華から放たれた光とは、実は仏身、つまり仏様のお身体そのものなのです。そしてその仏様の相好、つまりそのお姿は、金の山のようだというのです。そして、またその一つ一つの光が、あるいは仏身からも光が放たれているのです。まさに光が光を照らしあう世界です。(第2首目)。
しかもその光が十方に放たれて、常に妙法説き弘められています。妙とは、人間のはからいを超えた妙なる世界のこと。法は仏法の法、おみのり。いつも妙法を説き弘めているおられ、私達は、そのお光に会うことで、妙法に会わせていただくのです。以上を言葉を変えていうと、如来のお呼び声が響きあう世界を顕しておられるということになります。そして、そのお光によって、生きとし生けるもの、つまり衆生が仏道に入らせていただくというのです(第3首目)。
今回の継職奉告法要では、この華光出佛の讃歌を、同人一同で声高らかに歌わせていただきました。感無量でした。
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