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家庭法座

 4月は、F家の祥月命日の法要を兼ねた、家庭法座である。

  日高では、古い同人の50回忌と、元支部長や運営委員だったSさんのお悔やみに窺ったばかりで、いろいろな思いが去来している。

 雑談の時、桜の話題がでた。今年は、満開はすぎたが、まだ散り際もきれいである。当家のご主人が亡くなったのは、春爛漫、桜の季節なのである。ご自宅の向いの敷地には、立派な桜並木が見えている。しかし、故人を偲ぶだけでなく、奥様には、最後に一緒に桜を見に行くという約束が果たせぬままお別れとなってしまい、桜には悲しい思い出があって、いまだに桜を楽しむことができないというのである。

 そう思っていただけるご主人は、果報ものである。いや、それは今生のことではあるが、毎年、こうして丁寧に祥月命日を勤められるだけでなく、この法縁を通じて、ご親戚の方にも聴聞の機会をもうけられているのが、ほんとうに尊い。

 「散る桜、残る桜も、散る桜」

を改めて味わわせてもらった。

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