修正会
穏やかな元旦となったが、お参りはボチボチ(昨年並)といったところ。それでも、初参加の方や、修正会は初という方もあった。
いつもの「お正信偈」のお勤めだが、和讃は六首引ではなく、「現世利益和讃」15首を華光節(ぶし)で、皆さんと声を合わせて唱和した。御文章は、「聖人一流章」に決めている。
今年から、修正会のご法話を担当する。実は、昨年からぼくの予定だったのに、冒頭、短い挨拶に出た父が、そのまま法話になってしまったからだ。
せっかく、「現世利益和讃」をお勤めしたので、これを教材とする。
クリスマス、除夜の鐘、初詣等々、年末年始は、宗教的な行事がおおい。先祖供養のお盆も同じだが、ほとんどが、宗教とは意識されていない習俗みたいなものかもしれない。
では、初詣の神様を信心することと、浄土真宗の「信心」、言葉は同じだが、内容も、同じなのか、違うのか。違うとすれば、どう違うのかを、皆さんに問いながらすすむ。
他力廻向とか、悪人そのままとか、後生の一大事で現世利益がない、二元的ではない、などの意見がでる。確かにそうだ。
でも、浄土真宗でも、現世利益はある。というより、現当(現世と当来世、つまり後生)二世の広大なご利益を説くのが、浄土真宗のお救いの特色なのである。しかし、この現世利益和讃を読む限り、ずいぶん、普通の現世頼みとは異なることはよくわかる。凡夫の欲望を満足させるものではないからだ。
それで、悟朗先生の『三帖和讃講義』(上巻)を元に、皆さんに最後の3首を、何度も声にだして読んでもらって、味わってもらった。せっかく、苦労して編集した本である。皆さんも、せいぜいご活用ください。お持ちでない方は、ぜひ!
南無阿弥陀仏をとなふれば
十方無量の諸仏は
百重千重囲繞して
よろこびまもりたまふなり
諸仏方のお慶びがこの身にも伝わって、無漸無愧の私の法悦となるのでしょうね。
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