高山陣屋
12月の高山法座。いつもは列車なので問題ないが、8月に子ずれで参加したら、楽しくて盛り上がった。しかし、今回は冬の飛騨路。、ノーマルタイヤしかないので、直前ギリギリまで迷ったが、週末の天気は心配なさそうだったのと、雪国出身の運転手も確保できたので、子供たちに、仏
青組も加わり、6人の旅となった。
法座の前に少しだけ高山観光をする。ほんとうに久しぶりである。
何十回、高山で下車していても、一度も訪れたことのない高山陣屋へ。
「陣屋」とは、江戸時代に郡代・代官が治政を行った場所。時代劇の定番、「お代官さま」という役所や役宅の総称が、陣屋である。高山の場合は、代官よりさらに上位で、当時4ヵ所しかなかった郡代に昇格しているだか、それだけ高山が重要な幕府の直轄領だということ。もともと金森氏が支配してきた飛騨国だが、石高以上に豊富な山林資源(木材)と地下資源(金・銀・銅・鉛など)にあったことに目をつけて、江戸幕府の直轄領、つまり天領として、幕府の経済的基盤をなした領地となり栄えたのである。
高山陣屋は、天領の前から、高山城主であった金森家の下屋敷をであって、数ある代官所のなかで、当時の建物が現存する全国でも唯一の貴重な遺跡なのだそうだ。
紅葉も終わった冬の高山。空いているかと思ったら、団体客で、けっこう混んでいた。中国語か、韓国語の団体客が中心だった。
思った以上に広くて、また保存状態もよくて、見どころもあって回るのに時間がかかったが、子供たちも喜んでいた。
役宅には、人間の生活の営みがあって、フロや便所、台所といった空間は、ある意味、道具は変わっても今日のぼくたちと地続きだ。また役所としての仕事場、たとえば、会計や事務方はそうでもないが、治安(警察や裁判所、牢獄)の部分は、疑わしいものは拷問で自白させる空間(いわゆるお白州)や牢獄
が、日常生活の部分と密着しているのが、一番、不気味だった。座らされる台は、三角に尖り、1枚40㎏もある抱き石を何枚も積み上げられて、責められていく。どう考えても痛そうだよなー。
ところで、近くの使者の間には、僧侶を迎える籠(寺僧駕籠)が展示されていた。その隣には、土間(お白州)には、重罪人が乗ると 囚人駕籠 (唐丸籠)が展示されている。雲泥の差だ。もちろん、時代は違うし、待遇も違っただろうけれど、一瞬、罪人として流刑された親鸞聖人のことに思いを馳せた。
もっとも、僕たちの出ていく後生は、火の車に乗っていくんだろうけどね。南無阿弥陀仏
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