盛り沢山~掛川の禅寺での合同法座
奈良から戻った夜は、無著さまのやさしいまなざしに興奮気味で、睡眠不足。でも早朝から、事務所のTさんと二人で、静岡県掛川市に向かう。新名神や伊勢自動道が出来て、名古屋や静岡方面はずいぶん便利になった。
今日は、禅宗のお寺をお借りしての仏青・東海合同の法座である。一昨年にS君にお声をかけた時は、まだ時期尚早だったが、一年越しで、仏青との合同として実現することになった。
ICから掛川城を横目に、道へと進んでいく。茶畑が広がって、静岡らしい風景だ。宿泊の倉真温泉の宿に隣接するのお寺へとすすむ。
緑の中にたたずむ、古刹だ。
ほんとうに新緑も美しい。
天気予報では、まとまった雨だったが、おもわぬ好天になった。でも、雨が降ったとしても、趣があっただろう。こんなに由緒のある、しかも風情豊かなお寺とは思ってもみなかった。 緑の間から、鳥や虫の音、そしてカエルの鳴き声が、爽やかな風と共に入ってきて、とにかく心地よい。こんな場所で、気兼ねなく、宗派を超えて、仏徳讃嘆させていただけるのは
幸せなことである。
最初のあいさつにもあったが、禅と真宗といっても、自力・他力の違いはあっても、同じ仏教である。釈尊を慕うという点では、まったく同じなのだ。華光の東海支部の皆さん、仏青の皆さんに加えて、お寺の檀家さんや住職の友人たちも集っておられる。ちょっといつもと違う顔ぶりと雰囲気に、皆さんも緊張気味だ。
禅寺に敬意を表して、禅宗の勤行でスタートする。厳かな雰囲気で勤行が始まり、ぼくも生まれて初めて、『般若心経』を勤めさせていただいた。また、早朝には、座禅体験や、最後も、釈尊の御足を頂戴する、身をかけた礼拝で結ばせていただくなど、檀家さんとの交流と、普段では味わえない体験もさせていただけて、深謝。
檀家さんや知人の方もおられたので、ご法話は、「シビ王とタカ」の話を、皆さんで話し合ってもらった。翌朝は、人間の物差しと、如来様の物差しの違いを「ゴミと、顔からでるクソ」というなるべく平易なテーマを選んだ。
それにしても、今回は、初物尽くしの盛り沢山の内容だった。夜座では、演劇タイム。仏青の即興演劇ワークに腹を抱えて笑い、東海支部の本格的な仏教劇、ジャータカの「黄金のツノを持つシカ」に感激した。シナリオも音楽もオリジナル作品で、立派なご法話だった。
その後は、すぐ隣の川で、螢の観賞。夜は、肌寒くて一つ、二つと飛び交うだけだが、それでも、風情は楽しめた。M君が螢を捕まえた。「大男、螢一匹 捕らえたり」(悟朗先生作)であった。
川から戻ると、囲炉裏を囲んでの懇親会。かなりつっこんだご法のお勧めもあったが、隣の旅館から帰還の要請があって、東海組は隣りの温泉宿で、二次会を開いた。
こんな盛り沢山の内容でありながら、とてもゆったりした一日は終わっていった。
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