北条五百羅漢~番外編(3)
北条五百羅漢が安置される羅漢寺へ。 もともと付近に点在していた石仏を、大正年間に1ケ所に集めたものだという。慶長年間(秀吉晩年と徳川の初期の時代で、400年前)の銘のある石仏があって、おおむね、そのころに製作されたものだと推定されている。
それにしても、なんと素朴な、というより稚拙な技法なのであろうか。
細長い長方形の石の上を丸くして目や鼻をつけただけで、体は四角の石のまま、線で刻まれているだけのものが多い。 いわば、四角い、石のこけしのようなものだ。もっとも、こけしは丸みがあるが、こちら石なので、角張っている。後ろからみると、丸と長方形の組み合わせが並ぶだけだ(下の中の写真)。
しかし、まとまってみると、その稚拙さもまた、「へたうま」ではないが、ひとつひとつに微妙に味があって、面白い。
あちこちに点在していたというのだがら、昔は田舎道のあちこそに置かれて、朝な夕に、畠仕事の行き帰りに拝まれていたものなのだろう。けっして、のどかな風景とはいえなかったのかもしれない。時代は、平定されたとはいえ、関が原や大阪合戦などの時代である。災害や戦などで死んでいった人達への慰霊のためだったのかもしれない。
羅漢の他に、釈迦三尊や、阿弥陀仏の来迎二十五菩薩の石像もある。閻魔様やその眷属も、なかなか味のあるお顔だ(一番下の写真)。
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