温かい法座
週末の東京支部法座。節分を前に、ずいぶん暖かくて、最高気温は20度になっていた。
四座のご法話と、信仰座談会。最後の座談会では、お念仏を喜ぶ諸菩薩方が輪になって、静かに称名念仏を申す時間をもった。まさにお念仏の声が百重千重囲繞して響きが届いてくるかのようだ。そして、お念仏のあとで、おひとりおひとりをしっかり見て、
「お隣も阿弥陀様に願われているお方、そのお隣も阿弥陀様に願われているとお方、苦手なあの方も、嫌いなあの方も、みな阿弥陀様に願われているお方、そしてこの私もまた阿弥陀様に願われている」 と、心を馳せながら、またひとりひとりと出会ってもらった。
そう十方の衆生は、みな、阿弥陀様に願われている仏の子なのである。
駅まで帰路。東京支部の長老Mさんとご一緒する。
「今回は、とても温かいご法座になりましたね」の、彼女のさらりとした一言が、有り難かった。
けっして、気温のことではない。
ご恩の世界、内省の世界に出会う、下へ下への視野の先にある温かさも、親が子に頭を垂れて拝み、たのむ世界の温かさも、みな冷たい冷たい無慚無愧、孤独な業魂のこの私を常に照らし、温め、包んでくださる大慈悲心のいのちの温もりから起こる、如来様の温かさに他ならないのである。南無阿弥陀仏
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