『釈迦内柩唄』
季節ハズレの台風接近の中、大阪西九条に向かう。M先生、Tさんや、京都の同人の方もご一緒だ。
今回の担当で出演者もされる方とは、兵庫県の寺院布教をご縁で出会ったが、先日の華光会の永代経法座にもフル参加してくださった。
各派仏教会や真宗寺院などが支援して、ロングラン上演が続けられているが、今回は法律事務所の支援だった。
釈迦内とは秋田県の地域名だ。水上勉の原作で、死体焼き場を家業とする家族を、その娘の視点からと描きながら、1945年に起きた、秋田県大館の花岡鉱山で中国人労働者の集団脱出と、大弾圧という、いわゆる花岡事件が絡まってくる。
火葬場、忌み嫌われる差別されている家族に加えて、朝鮮人の強制労働や弾圧がテーマになっている。テーマがテーマだけに、かなりディープな舞台のイメージがあったが、重い場面を、命の尊厳や人間の暖かさに昇華させたハートフルなものが伝ってきた。
なんの予備知識を持たずにいたが、親鸞聖人に関する唄(ひとつはご一生の数え唄、もうひとつは、花尽くし)が2曲もでてきて、驚いた。こういう形で、庶民の中にも、真宗の法が生きているんだなー。
帰路は、かなり雨、風も強くなってきた。京都まで、急いで戻って、皆さんでお茶を飲みながら、分かち合い。非日常的な雰囲気を味わえて、気分一新。
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